「ねぇママ、セッ◯スって何?」
それはある日の夕方のこと、キッチンで皿を洗っている最中の出来事でした。
突然、娘から飛んできた一言に、私は一瞬フリーズしました。
「ん…?わかんない」
とっさに出てきた言葉、なんとも情けなく、その場しのぎにはぐらかしました。

いやいや、知ってるだろ、わたし
聞けば、男友達の◯◯が言っていたんだけど、どういう意味かわからなかったと。
そろそろ男子がこういうことに興味を持ち始める年頃か。
女子も少なからず、男子のそういう会話に入ることもあるはず。
いやぁ、頭ではわかっていたけど、ついに来たか。
そろそろ性教育についてきちんと考えなければいけないんだという実感を持ちました。
教えるタイミングがわからない
娘5年生、まだまだ子どもだけど、もう子ども扱いする年齢ではないのかもしれません。
友達の間では、きっと色んな言葉が飛び交っていることでしょう。
その中で気になった言葉を、まっすぐに私に聞いてきたのだと思うのです。
実は昨年10歳の誕生日の時にこれをプレゼントしました。
まぁ〜真面目によんでいました、隅から隅まで。
私は私で、性教育の重要性を理解しつつも
直接教えることには少し抵抗を感じていて
「本を渡しておけば大丈夫だろう」「直接聞いてくることはないだろう」
なんて、心のどこかで自己防衛してたのかもしれません。
だから、今回のように直接聞いてくることは想定外でした(笑)
そもそも、親に教わった記憶がない
性の話って、どうしてこんなに難しいんでしょう?
大切なことだって頭では理解しているのに。
実際に自分が親の立場になると、戸惑います。
そもそもですが、親にこんな話を聞いたことってなくないですか?
少なくとも、私は母親と性について話をしたことは記憶にありません。
聞けなかったし、教わらなかった。
だから今、自分の中に「自然な伝え方」の引き出しがないんだと思います。
でも、時代は変わりました。
子どもたちはネットや動画や友達から
良くも悪くも、情報に早く触れてしまう時代に生きています。
だからこそ、まずは”親が正しい入口”を作ってあげなければいけないのかもしれません。
でも…問題はここから―――
いつ、どんなふうに、どこまで?
あの日、娘はそれ以上のことは聞いてきませんでした。
でもたぶん、「ママ、知らないんだ〜」くらいに思ったのかもしれません。

ごめんよ、ほんとは知ってるんだ。でも言えなかったんだ。
今もまだ迷っています。
- タイミングは?こっちから切り出すべき?また聞いてくれる?
- どこまで話すのが”ちょうどいい”のか?
かなりの準備不足感が否めません。
適切なタイミングは今なのかもしれない
生理が来たときがいいタイミング?
いいタイミングのようで、実はそれでは遅いようなのです。
なぜ生理が来る前に話しておくのがいいのか?
1.ネットや友達から先に聞いてしまう可能性が高い
→間違った情報や、偏ったイメージを持つ前に、安心できる大人から正しい話を聞いておくことが大事。暴力的なものや一方的なものではなく、愛のある、意味のあるものだという認識を持たせること。
2.体よりも”心の準備”が先に必要
→生理も性のことも「体の変化=恥ずかしいこと」じゃないって、先に知っておくことで受け入れ方が変わる。
3.親と話せる空気を作っておく
→最初に少しでも話しておけば、あとから本人が疑問を持ったときに「ママに聞いてみよう」と思いやすい。初めの窓口を大きく開いておくってイメージ。
だから、「生理が来たら話す」より、「生理が近づく年齢になったら少しずつ話し始める」
というのが理想のようです…

難易度高し、いや、母が試されているのに間違いない…
ではどうやって切り出そうか?
いろいろ考えてみました。
- 「ママのときも急に生理がきてびっくりしたんだよ〜」
- 「学校でこういう授業もうあった?」
- 「今って友達とどんな話する?ちょっと変な言葉とか出たりする?」

少しずつ、“性の話=恥ずかしい話ではない”という空気を作っていくと
娘の心に入っていきやすいかもしれない、と考えました。
私たち両親を見る目が変わりそうで抵抗がある
これ、ほんとにリアルな本音。
世の中のママみんながこれを真っ先に思い浮かべると思います。
「親=安全地帯」のままであってほしい気持ちとか
あまり”生々しい存在”として見てほしくないっていうのも正直なところ。
私たち夫婦が「そういうことをする人たち」だと
リアルの感じさせてしまうのは間違いない。
そう思うと、ちょっと引かれそうで
娘の仲の”両親像”が変わってしまいそうで
なんとなく言葉を飲み込んでしまったり
教えようとするタイミングを先延ばしにしてしまったり…
メリットとデメリットを天秤にかけてみる
こうなったら、メリットとデメリットに分けるしかない!!
メリット | デメリット | |
教える | ・性に対する正しい認識を 持つことが出来る ・自分の体を大切にする | ・引かれるかも ・気持ち悪がられるかも |
教えない | 両親のイメージを守れる | ・間違った知識を持つ ・早すぎる性体験・妊娠により 心身ともに傷つく |
整理してみると
どう考えても、①教えるメリットと②教えないデメリットは
計り知れないくらい大きい…
そして③教えないメリット、と④教えるデメリットについては
ただの親の保身と捉えてもいいかもしれない(笑)
「そろそろ…」は既にやってきているということ
ここまで書いてきて、頭の中身を整理して
子どもにきちんとした知識を伝える重要性をとても実感しました。
私のこと、夫のことを「気持ち悪い」と思ったとしても
そのあとで「でも教えてくれてよかった」と思う日がいつか来るんじゃないかな…
と感じました。
間違った情報で心や身体を傷つけてほしくないから。
予期せぬ出来事で、未来の選択肢を狭めてほしくないから。
知らないまま戸惑ったり、自分を責めたりしてほしくないから。

完璧じゃなくてもいい。まずは「向き合う姿勢」を見せることかも。
さぁ、話すぞ…
話す…けど、いつ、どこのタイミングで話そうか(笑)
結局、葛藤中の母、自分の子どもへの性教育でザワザワしております。
ーつづくー
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