4月、小5の娘がある日、私にぼやいてきました。

ねぇねぇ?学校行きたくないんだけど
突然の申し出に、若干驚いたものの
おっと、ついにこういうの来たか…と、やや納得の感情も入り交じります。
だって娘、小5。いわゆる思春期の入口に「立ったどー!」な瞬間であります。
「学校行きたくない」発言の真相
発言の真相をゆっくりゆっくり紐解いていくと
新学期の新しい環境において様々な出来事が娘の心をざわつかせているのです。
ただ、その心のざわつきを言葉にするのが難しい様子。
どうやら「学校行きたくない」=「ちょっと疲れた」のサイン、と母は捉えました。
たとえば学校の友だち関係や新しい担任
聞けば、「からかってくる男子」や「なんとなく嫌な女子」
「仲がいい友達が他の子と仲良くしてることにジェラシー」
「新しい担任の口調が気に食わない」
など、様々な人間関係が要因となって娘の心をざわつかせている様子。
ただでさえ感受性の強い娘は、過度にアンテナを貼りすぎて
他人の一言一句をしっかりキャッチして傷つき
それでも「自分はこうあるべき」と無意識の圧を自分にかけているようです。
たとえばスポーツ
今までは年下とペアを組むことが多かった娘は
自分がアドバイスするという、少し優位な立場に立つことが出来ていましたが
4月からペアが変わり、その相手は同学年でも、自分より技術的に格上でした。
相手方のお父さんがコーチということも相まって
「迷惑をかけちゃいけない」「うまくならなきゃ」と無意識にプレッシャーをかけているよう。
たとえば言うことを聞かなくなってきた弟たち
今までは姉の威厳でなんとか手なづけてきた弟たちが
最近一丁前に口答えするようになり、ひどいときは反論、無視され
コントロールがきかなくなってきたことにもイライラしている様子が垣間見えます。
たとえばうるさい母親、なんとなく嫌悪感の父親
ついでに言うなら…きっと、そういうことでしょう(笑)
思春期のはじまり
気持ちが揺れ動く、環境の変化に敏感になりがちな思春期はじまり女子。
まずはこんなポイントをチェックしてみました✔
- 体の不調を訴えていないか?
頭が痛い、お腹が痛い、だるい、起きれないなど、心のストレスが体に出てくることがあります。
- 最近が学校や友達との間で変化はあったか?
クラス替え、仲良しとの子との関係、先生との相性、授業についていけない不安…言葉にするのが難しい部分でもあります。娘の場合、このポイントが大きく占めていました。
- 家ではどんな様子か?
好きなことに取り組めているか、よく話をしてくれるか、イライラや不安が強まっていないか…家庭の様子からもヒントがあるかもしれません。
娘の場合、一人になりたいときは部屋にこもったり、大好きなドラマを見たり、時にはテニスに打ち込んだり、まぁまぁ自由にやれていると思います。
親として出来ること
思い返せば、弱音を吐かない娘にとって、初めて本音をこぼした瞬間でした。
母親として少し嬉しかった瞬間でもあり「見逃してはいけないサイン」だとも思いました。
この場合、親としてはどんな関わり方が好ましいでしょうか。
否定せず、まず受け止める
「なんで行きたくないの?」「またか…」などの言葉は無意識にプレッシャーになりがち。
→「そっか、行きたくないって思うくらい、なんか嫌なことあったんだ」とまずは受け止めることから。
涙ぐむ娘を見てギュッと抱きしめたら、いつもなら「きもいー」とか言って突き放してくる娘が私をギュッとし返してきて「あ、これはマジなやつだわ」と危機感を持ちました(汗)
原因探しは後回し”今の気持ち”を聞く
「今どんな気持ちが心の中にあるのか」「何が一番イヤな感じなのか」”気持ちの中身”を聞いてあげることが大切。
「誰かに何かされた?」「勉強についていけない?」と原因を突き止めるのは、本人が話したそうにしてからのほうがベター。
少し休んだっていい、逃げたっていい
「いやなら学校休んじゃえばいいじゃん!」と、私の口から出てきた以外な言葉に娘はやや驚きの表情。
いやいや、私が子どもの頃の時代にはあまりこの概念はなかったはずです。なぜなら、学校は嫌でも行かなきゃいけない場所だったから…
でもそれで、心にダメージを負ってしまう子が少なからずいたはずです。
私は思います、逃げたっていいじゃん、何が悪いの?と。
心身ともにボロボロになるくらいなら、家にいればいいよ。娘にもそのスタンスを伝えました。
話すより、”寄り添う”姿勢
大人でも子どもでも、頑張りすぎて電池が切れたら充電が必要です。
「何食べたい?」「どこ行きたい?」の問いに娘は真っ先に
「お寿司が食べたい」「温泉行きたい」…曇った表情から一変、晴れやかな笑顔が出てきました。
一緒にいること、いっしょに好きなことをすること、それだけでも十分なのかもしれません。
そういう時期なんだとちょっと自覚してもらう
「ママもあなたくらいのとき、友達と揉めたり色々あったよ」
「女子はね、色々とめんどくさいのよ」
実体験をふまえて話してみると、案外ふむふむと真面目に聞いてくれました。
「そっか、私もあの子も、そういうお年頃なんだ」と心の片隅に覚えておいてもらうだけでも
少しだけ本人の気が楽になって変わってくるかもしれません。
小さな安心を足していって、また頑張れる
親としては「子どもの不安定さ」が垣間見えると不安や焦りが出てくると思います。
でも「あなたの味方」という気持ちが伝わっていれば、子どもの心は守られるはず。
時には休んだり、いつでも逃げ場を作っておくことで、心の支えになるかもしれません。
娘の話を聞いたあと、「明日学校どうする?」と聞いたら
「明日は委員会があるから行くわ」と。
「行くんかい!」と少し笑いましたが…(笑)そういうことなんだと思います。
「わかってほしい」「私に逃げ場はあるの?」その確認だったのかもしれません。
いつでも受け止める姿勢だけは示し、サインを見逃さないようにしようと思った一日でした。
今週末、温泉でも行こうかな。
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