我が家の双子弟は小さく生まれ、発育・発達ともにのんびりマイペースさんです。
生まれた病院で1年に1回程度、主治医の先生に診てもらっています。
就学前の知能検査において、数字の上ではグレーゾーンと言われた息子。
家庭の中のバランスや本人の様子をみて考えた末に、個性の強さと捉え見守ってきました。
そして現在小3、部分的なこだわりの強さと切り替えの苦手さと癇癪に
親子で衝突する場面が増え、ストレスも増え、頭を抱える場面が増えました。
こんな息子に自分はどう接していくのがいいか、どうすればお互いにwin-winとなるのかを
整理し、まとめてみました。
そもそも、グレーゾーンってなに?
グレーと一言で言っても、それはどんな子でしょう?
- 発達の特性が“診断名”としてつくほどではない
- でも、生活の中で困りごとがあったり、対応に工夫が必要な場合がある
- 見た目ではわかりにくく、気づかれにくいことも多い
そしてここからは2パターン。
おうちで見守りつつ育てていけるグレーな子
- 集団生活で大きなトラブルがない(友達関係や先生とのやりとりはなんとか出来ている)
- 本人が楽しそうに過ごしている
- おうちの中で安心して過ごせている
- 困った場面もあるが、親のサポートで乗り越えられることが多い

このような場合、家庭の中で丁寧に関わりながら、時々先生とも情報交換しつつ、様子を見るというスタンスでいられることが多いと思います。
療育につなげたほうがよいグレーな子
- 集団生活に強いストレスや混乱がみられる(登園しぶり、不登校、友達とのトラブルが頻繁、パニックなど)
- 生活の中で極端に偏ったこだわりや困り事が多い
- 本人が苦しそう・自信を失っている
- 家庭での対応が難しく、親も疲弊している
- 園や学校の先生からも心配されている

こういった場合は、早めに療育につなげて外部のサポートや専門家の視点をいれていくことが
本人や家族の助けとなります。
ポイントは「本人が困ってるか」「親が疲れきっていないか」
- 本人の困ってる度
- 親の疲弊度、育てにくさの度合い
この2つが実は大きな分かれ道だったりします。
どちらかで深刻な場合は、第三者のサポート、つまり療育の助けを借りたほうが良いかもしれません。
双子弟の場合:我が家の“グレー”
- 学校や友達との関係はどうか?
仲の良い友達が何人かいて、学童でも楽しく遊べている様子。
1年生のときはみんなのペースについていけずに置いていかれていたのを、同じ幼稚園を卒園した女の子が時々手伝ってくれていたらしい。個人面談では、息子の特性を理解されつつ「こんな風にサポートしていきます」と話され、困って困って仕方ないという様子ではなかった。
- 家ではどんなことに困っている?
こだわりの強さがあるが限局的、これくらいなら他の人にもあるかもなというレベル。
ただ、こだわり始めると次の行動になかなかうつせない。これをやると決めたら、なかなか切り替えが難しい。「臨機応変」が苦手。ただ、こちらが下手に出てうまく調整すればなんとか乗り越えられる範囲。
よくある親の高圧的な態度は超逆効果で、癇癪を起こすのでめんどくさい…
癇癪を起こすと暴言を吐いたり物を叩いたり蹴ったりする。落ち着くまでは時間がかかる。これは2年生頃からかな…
- 集団の中で戸惑っていることはあるか?
集団において目立つようなタイプというよりはむしろ、こっそりひっそり人と違うことをやっていて、気がつけば遅れている、といった感じ。先程書いたような癇癪は、学校ではないらしい。
- 本人がしんどそうにしていることはあるか?
それは全くない…むしろ自分のペースを守らせてくれという感じ。

現段階では「おうちで見守れるグレー」だと思っています。
そのためにも家族の認識を改めて共有する必要があるのかもしれません。
夫婦で認識を共有する必要性
普段、平日はほぼワンオペで、夫は子どもたちにとって「休みの日にいる」人です。
平日と休日で親の言うことがガラッと変わるのは好ましくありません。
双子弟のことを一緒に考え、サポート方法を一貫して行うためには
夫婦間で意見を交換しておくと対応しやすくなるかもしれないと考えました。
努力と根性の「スポ根」「体育会系」は通用しない
夫は体育会系育ちなので、時に強い言葉でねじ伏せようとする気があります。
そしてわたしも昔から体育会系で、しつけの厳しい親に育てられたので
夫婦ともに「素直に親のいうことを聞く」ことが良いとされる家庭環境で育ちました。
そういった点では夫婦お互いに似ていて、気持ちが先走りがちかもしれないと振り返っています💦
「努力と根性のスタイル」はある視点では確かに一つの強みではありますが
とりわけ双子弟にとっては、強い言葉でねじ伏せられることはプレッシャーになったり
逆に反発を招くことが多々あります。
癇癪を起こすのも、そういったプレッシャーからかもなんて思ったら…
完全に私たちのアプローチ方法が誤っているのかもしれません。
本人と一緒に解決策を考えるアプローチを取り入れてみる
双子弟がこだわりを見せる場面…
そうですね、最近の話で言えば「今この時間にゲームを15分やると決めた」とします。
もちろん次の予定もある前提です。
親としては、この忙しい時間にのんびりゲームをやっている姿を見ると
無性に焦ったり、イライラしたりするわけです。が、ここはグッと我慢。
「今」ゲームを「時間を決めて」やると決めた息子の言葉を尊重します。
ダメ!と完全に禁止するよりも時間を区切ってやらせた方が
納得しやすいしスムーズに動けることが多いと最近わかったからです。
そして、取り入れたのがこれ。
砂時計って視覚的に「時間が減っていく」のがわかるから、納得しやすくもあるのです。
音が鳴らなくてプレッシャーが少ない、視覚的に残り時間が分かりやすい。
砂が全部落ちきったのを確認し、スッとゲームを終わらせることができました。
我が家では5分、10分、15分、30分の4つの砂時計があります。
朝ご飯がなかなか終わらないときも活用していますが
気づいたらひっくり返されていたという、なかなか手ごわい息子の一面もあります(笑)
毎日の慌ただしさで、つい忘れてしまうグレーさ
これは、毎日がバタバタの子育て家庭のアルアルだと思います。
今の時代だからこそ、発達に関して色々な関心が持たれ始め、大人は敏感になりましたが
私たちが子どもの時代は「こんな子いるよね」くらいで見落とされているレベルです。
だからこそ
- 他の兄弟と過ごす中で、「できてるように見える」と見落とされがち
- 「同じようにできるはず」とつい求めてしまう
- でも実は、見えないところで困っているかもしれない
忙しい中でも「その子のペースを思い出す」ことを忘れないようにしたいと思います。
関わり方ひとつで、その子の未来や成長に影響してくると思ったら
今一度立ち止まって考える必要が、私たち家族にはあるのだと実感しました。
兄弟にも”ちょっとだけ”共有する
あくまでも負担にならないように、でも兄弟のちょっとした気遣いもありがたかったりする。
- 双子弟の特性を“ちょっと違うだけ”と伝える
- 「違うのは悪いことじゃない」「みんな違っていい」「色んな子がいていい」
- 兄弟にも「わかる」「協力できる」喜びを伝える
- 家族全体で、理解し合う土台をつくる
そういった優しさ、視野の広さを持つことは大人にも共通しているなぁと感じます。
まとめ:判断のポイントと忘れたくない視点
グレーかどうかは「困っているかどうか」がひとつの目安です。
療育につなげるかどうかの判断基準は「本人の困り具合」や「親のしんどさ」「育てにくさ」がポイント。
自分で判断できなかったら、保育園や幼稚園、学校やかかりつけの小児科などに相談してみましょう。
第三者の視点が、自分の判断材料となることは大いにあると思います。
私自身もまだまだ発展途上で、仕事柄、お母さんたちの色々な悩みを聞きつつ
自分の方向性も改めて再確認している最中です。
どちらにしても、家族や周囲の理解と関わり方次第で、子どもの未来が大きく変わってくるのは間違いなさそうです。

グレーの子は少なくないです。
その子に合った関わり方を、日々柔軟に考えていけるといいですね。
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