子育てをしていると、しつけと甘えの境界線に悩む場面が本当にたくさんあります。
その中でも、特に親の心をモヤモヤさせるのが「食べきれない問題」
子どもがごはんを残すとき、親はどうする?
少食の子との食卓で感じる葛藤
我が家の双子弟は、ごはんを前に固まる名人です。
一口、また一口と食べ進めるけれど、すぐにスピードダウン。
やがて、黙ってお箸を置きます。

ママ、もう食べれない。お腹いっぱい。
(・・・全然食べてないじゃん!!)
親の中で揺れるモヤモヤ
ここでOKを出すべきか?それとも食べさせるべきか?
ある日は

残すな!!全部食べなさい!!もったいないでしょ!!
と、突っぱねて意地でも立たせない日もあれば

もうお腹いっぱいで食べられないんだね、わかった。ごちそうさましよ。
と、さっさと諦めて丸くおさめてしまう日もあります。
こんな風に心が揺れてしまうのは、きっと私だけではないはず。
- 食べ物は大切にしてほしい。
- 無理に食べさせて、食事が苦痛になるのは避けたい。
- 「残していい」と思わせたら、わがままになる?
- 私が育った時代の価値観(出されたものは全部食べるべき)も頭をよぎる。
正解のない選択肢を前に、私はいつもぐるぐる迷っていました。
完食を求めることは本当に「しつけ」なのか
一度立ち止まって考えました。
「完食させることが、果たしてしつけになるのだろうか?」
「食べ終わるまで立たせてもらえなかった」子
実は私自身、子どもの頃、食べ終わるまで席を立つことが許されませんでした。
お腹いっぱいでも、苦しくても、嫌いなものがどうしても受け付けなくても
「残してはいけない」「ちゃんと食べなさい」と言われ続けた子ども時代。
食べ物を大切にする心を教えたかった大人たちの想いも、今は理解できます。
でも、幼心に「食べることは苦しいもの」「我慢するもの」と
感じることもあったような気がします。
毎日お皿の数を数えてはため息を付いていたような子です。
だからこそ、我が子を前にして迷うのです。
あの頃の私のように、無理やり食べさせたくない。
でも、食べ物の大切さも伝えたいのです。

この葛藤は、ただの子育ての悩みではなく
私自身を育て直していく過程でもあるのかもしれません。
無理に食べさせるリスク
無理に食べさせると、子どもは「食べること=苦痛」と覚えてしまうかもしれません。
せっかく楽しいはずの食卓が、子どもにとっては”イヤな時間”になる恐れも。
食事は、生きるために必要な営み。
それが義務や恐怖になってしまったら、本末転倒です。
大切にしたいのは「食への感謝」
本当に育てたいのは「無理やり全部食べる力」ではなく
「食べ物に感謝する心」「作ってくれた人に対するありがとうの気持ち」なのではないかと気づきました。
- 誰かが育てたお米
- 誰かが運んでくれた野菜
- 誰かが作ってくれた料理
完食だけにこだわると、お互いに苦しくなるものがあるので
感謝の心を育てることに重きを置くことにしてみました。
実践してみた「少食な子どもへの対応」
迷いながら、私は少しずつアプローチを変えてみることにしました。
小盛りスタートルール
最初から食べ切れそうな(やや少なめ)の量だけをお皿に。
「もっと食べたい!」と思ったら、そこからおかわりOK。
これだけで、彼の食事量に対するハードルがぐんと下がりました。

今日は食べ切れた〜!
という達成感も味わえます。
好きなキャラクターのお皿を使うだけで
食事へのモチベーション爆上がりです↑↑
感謝を伝える「いただきます」「ごちそうさま」
食べる量にかかわらず、必ず丁寧に「いただきます」「ごちそうさま」を言う。
言葉にすることで、自然と感謝の心が育まれていくのを感じました。
「今日もごはん、ありがとうね」
そんな何気ない一言を、親から子へ伝えることも意識しました。
無理に叱らず、会話で寄り添う
「今日はお腹いっぱいなんだね」「疲れちゃったのかな?」
無理に叱る代わりに、残した理由を聞くスタイルに変えました。
責めるのではなく、理解しようとするだけで子どもの表情はふっとやわらぎます。
思い出してみた、私自身が毎日毎食、見張られているような気持ちになっていたこと。
彼が大人になった時に、ママと過ごした食事の時間が思い出になるような
そんな時間にしてみたいと、ふと思ったのです。
栄養バランスが心配なら、補助的にサプリメントを取り入れてみるのも一つの方法です。
あとちょっとチャレンジ作戦
無理なく達成感を感じさせる作戦です。
案外、苦手なものも”あと一口!”なら入ることがあります。
“もう一口!”はなかなか受け付けてくれませんが(笑)
稀に、その”あと一口”がヒットして、最後までパクパクと食べてしまったことも
何度かあります。
子どもは気まぐれですから、期待しすぎず、食べてくれたらラッキー!くらい
肩を抜いていきましょう。
小さな成功体験が、親子にくれたもの
努力を重ねたある日、彼が自分から言いました。
「自分でよそいたい(自分で食べる量を決めたい)」
そして最後まで食べきることが出来ました。
「ごちそうさま!」と自信満々の表情ではないですか!!
「できた!」を喜ぶ食卓
彼が自分で決めた量を食べきった時、これは完食以上のご馳走だったと思います。
叱らなくても、急かさなくても、ちゃんと子どもは「食べる喜び」を見つける力を持っています。
叱らないからこそ育つ心
焦らず、無理強いせず、少しずつ、少しずつ、積み重ねた結果。
彼の中に芽生えた「食への感謝」と「達成感」
それはきっと、これからの人生でも彼を支える力になるはずです。
まとめ:叱らなくても育つ、子どもの心と感謝
子育てに正解はありません。
しつけと甘えの間で迷うのは、それだけ子どものことを真剣に考えている証拠です。
完食できなかった日も
うまくいかなかった日も
親子で笑えたら、それでいい。

今日も明日も、小さな「できた!」を積み重ねていくことを忘れないように
叱らなくても、大丈夫。
子どもはちゃんと、育っていきます。
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